
大山田大山脈、揚、二人の電子音楽家が互いの楽曲を換骨奪胎するリミックス・アルバム。
人々を天上に誘う美しいメロディを書くことに魂を捧げた大山田大山脈と、地の底から怒号のような低音を引きずり出す揚、二人の眷属が互いの肉を貪りあい、解釈しあう。そこにあるのは「怒り」か「癒し」か。
吹きあがる鮮血のように赤々と燃え上がるリフの応酬と、迫りくるリズムトラック。互いの作家性を磨き上げるために崖から突き落とし、四肢を引き裂く無慈悲さは、その美しさで贖われることとなる。主観的な解釈で作品を解体してしまうリミックスという残酷な営みが、別の次元で原曲のポテンシャルを回復させ得ることを不気味に示す驚異のリミックス・ワークス。
アルバムタイトルは、地を覆うように群生する様から、ジゴクノカマノフタという和名を持つ薬草、Ajuga Decumbens(アジュガ・デクンベンス)から取られている。
カセット版は帯付き特殊仕様。また以下が付属する。
- 揚と大山田大山脈が自身のリミックスについて綴ったテキスト
- 『Ajuga Decumbens』のDLコード
- 『Ajuga Decumbens』収録曲のリミックス前のオリジナル音源を集めたアルバム『Ajuga Decumbens -原曲集-』のDLコードが付属。