Yuki Nakagawa 中川裕貴 – Stills and Remains (LP)

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当店では、京都Metroで行ったToru Yamanakaリリースパーティーの際にご出演頂いた気鋭のチェロ奏者 中川裕貴によるとんでもない傑作ソロ・アルバムが到着しました!やばすぎる!

関西を拠点に活動するチェリスト中川裕貴による初のソロアルバム『Stills and Remains』。すべての音をひとつの チェロから生成し、エフェクトや拡張奏法を通じて、ドローン、ノイズ、パーカッシブな音響までを横断する, チェロによる実験的「“声”楽」作品。

関西を拠点に活動する演奏家・チェリスト中川裕貴による、初のソロアルバム『Stills and Remains』がオランダの レーベル〈Unheard of hope〉よりリリース。 本作は、収録されているすべての音がひとつのチェロから生み出されているというコンセプトのもと制作された作 品です。エフェクトペダルによる音の拡張は用いられているが、他の楽器やフィールドレコーディングは一切使用さ れておらず、そこにあるのは演奏行為、つまり楽器と身体のあいだで生成される「音=声」の往復です。 しかしながら、その制約から立ち現れる音像は、そこからイメージされる単一性に収まらず、楽器から生まれる多 様な「声」、パーカッシブなテクスチャ、自作弓による微細なノイズ、ドローンなどが折り重なり、ひとつの環境/空 間としての音楽を形成しています。

中川裕貴は⾧年、チェロを「楽器」であると同時に「声を生み出す装置」として捉えてきた。本作ではその思想が徹 底され、弓、指、手、そして自作の弓といった身体的なアプローチを通じて、チェロから多様な音が引き出されていま す。それらの音は従来の器楽的な枠組みを逸脱し、「声」「気配」「現象」として立ち現れています。 そして、そこには「これは本当にチェロの音なのか?」という驚きと同時に、「なぜチェロでなければならないのか?」 という問いが静かに横たわっています。 本作に収められた音は、その問いを明確に解決するのではなく、曖昧さや揺らぎを内包したまま、音楽であると同時 に「声」として存在しています。

中川の音楽的出発点は、関西を中心とした即興/ノイズミュージックのシーンにある。エレクトリックベースとエ フェクトペダルを用いた演奏を経て、独学でチェロへと移行。その後約 15 年にわたり、独自の奏法と音響言語を発展 させてきました。 作曲・演奏・演出を自ら手がけるコンサート作品に加え、ダンス、演劇、現代美術とのコラボレーションを継続。日 野浩志郎とのデュオプロジェクト「KAKUHAN」として国内外のフェスティバルに出演し、また CS + Kreme とのコ ラボレーションユニット「SaraUdon」として、UK のレーベル〈Modern Love〉より作品を発表しています。 こうした多様な実践の蓄積を、あえて「チェロ一台」に収束させたのが本作です。 

アルバムタイトル『Stills and Remains』は、「静物と遺物」という意味と同時に、“いまだここに留まるもの”という 態度を示唆している。 本作の音は流動的でありながら、深い場所に沈殿し、堆積していくような感覚を伴います。アートワークでは、泥の 中に置かれたチェロが撮影されており(撮影はこのアーティストの撮影を数多く行ってきた Yoshikazu Inoue による もの)、その視覚的イメージは音楽と強く呼応しています。 またインナースリーヴには、本作のレコーディングで使用され破損した自作の弓の写真が用いられ、「静物/遺物」 というコンセプトを補強しています。 

『Stills and Remains』は、音楽と声、その境界に深く潜り込む作品です。 それは構築された音楽であると同時に、存在の痕跡として立ち現れる「声」の集積でもあります。 弓や指、身体と楽器のあいだで繰り返された「往復」。その試みが、静かに、しかし確かな強度をもって聴き手の知覚 へと作用する一枚となっています。

Japanese
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