
鳥取を拠点に活動していた地下音響系レーベル「Tori Label」から発信されていた、知る人ぞ知るユニット「ボルゾイ」のメンバーであり、同時代の音響作家であるasunaなどとの共作も残しているshibataが、2003年にリリースした宅録エレクトロニカ作品の秀作。当時のオリジナル盤のストックを納品していただくことができました。
カシオトーンやロー・ファイなエフェクターを巧みに駆使し、繊細なフレーズが無邪気に跳ね回り、ミニマルでありながら多彩な音の重なりが、時間の経過とともに空間にやわらかく滲み広がっていきます。自宅で丁寧に編まれた手触りのあるアヴァン・ポップとしての魅力をたたえていて、静かで深い余韻を残す傑作です。80年代の宅録DIY精神とも間違いなく共鳴しています。
2000年代初頭の日本の宅録音響シーンはまだまだ聴くべき作品が無数にあります!デジタル・リリースもされましたが是非現物でどぞ!