The Room Above は、2020 年、ロックダウン中のジェノバにあるヘルヴェティック・サークルの教会で録音されました。周囲 の山々やリグーリア海岸での⻑い音の散歩に触発されたのか、彼は教会のオルガンをスコアなしで、4 日間連続で演奏しました。 建物の建築的音響空間としてのアイデンティティも録音されているように聴こえます。最初に存在した空間、フィールドレコー ディングの空間、将来のコンサート会場の空間、そしてリスナーが想像した空間、これらの音の集積が、音のモアレ、空間のポ リフォニーを生み出すのである。と彼は考えます。このような音のモアレは、マルセル・デュシャンの作品と鑑賞者の間のロト リーフから生まれる知覚に匹敵するように、いくつかの空間の層の知覚であり、心のための映画的体験である
Luca Frocucci(ルカ・フォルクッチ)(CH/IT)は、知覚、主観性、意識に焦点を当て、パフォーマンス、電気音響作曲、インスタレーション、写 真、テキストを通して探求するアーティストであり作曲家である。ブラジルやカリフォルニアのダンサー、南部アフリカの土着楽器演奏家、現代音 楽演奏家、ターンテーブリスト、詩人などとコラボレーションしている。ブラジル・アマゾン、上海、スイス・アルプス、ノルウェーのフィヨルド など、定期的にフィールド・レコーディングに出かけ、作品のための音素材を探し出している。また、神経科学者と定期的にコラボレーションを行 い、一人称体験の知覚特性や可能性の領域に関する問題に取り組んでいる。